握り方は人それぞれだが、リリースの瞬間に腕、ヒジ、手首をひねることでボールに強い回転をかけて、変化をさせる。大きく曲がりながら落ちるのが一般的なカーブの軌道である。スライダーなどに比べて、直球に対して球速差が生まれる変化球であり、投球にアクセントが付けられるボールでもある。 
184センチの長身から投げ下ろされる金田のドロップ。打者は一度浮き上がってから落ちてくるような錯覚に陥った
クラシックな変化球
一般的にアメリカの子どもたちが最初に教わる変化球はチェンジアップが主流だ。しかし、日本では初めて習得させる変化球としてカーブを教える指導者が多い。それだけにカーブは日本のプロ野球において、黎明期から広く用いられてきた。
まず真っ先に思い浮かぶのが、
金田正一(元国鉄ほか)。通算400勝左腕の決め球が「2階から落ちてくる」と表現された落差の大きいカーブだった。縦方向に回転が多く、大きな落差のカーブを「ドロップ」と表現されることがあるが、金田の長身から放たれるカーブがまさにドロップだった。
1960~70年代にかけて活躍した
外木場義郎(元
広島)もカーブの使い手だ。Bクラスが常連だった広島で・・・
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