昨春、そして今春のセンバツ優勝を経験した選手がズラリと並び“最強世代”の呼び声が高い今年の大阪桐蔭高。史上2度目の春夏連覇を目指す同選手たちだが、前回、春夏連覇を果たした2012年のチームと比較すると、どちらが“強い”のだろうか―。両世代のチームを徹底比較してみる。 文=谷上史朗、写真=BBM 
史上屈指の強豪チームを作り上げてきた西谷浩一監督[写真左]
「強さ=結果」となれば
大阪桐蔭高・西谷浩一監督は、過去の戦いやチームを語る中で自戒を込め、よくこのフレーズを口にする。
「僕は勝てるチームで勝たせてやれてないんです」
1998年の監督就任以来、春夏通算15度の甲子園出場を果たし、日本一6回。その間の勝率は実に.850。その指揮官が言う『勝たせてやれなかったチーム』とは、例えば監督となり、初めて3年間、選手を指導した2001年夏のチーム。四番に
中村剛也(現
西武)、エースには
岩田稔(現
阪神)、2年生の
西岡剛(現阪神)も含めてメンバーはそろっていたが、大阪大会決勝で延長の末に上宮太子高に敗戦。岩田が年明けに糖尿病を患い登板できなかったことも響いた。
平田良介(現
中日)が2年生ながら四番を打ち、センバツ出場の04年のチームも西谷監督の中に悔いを残している。複数投手もそろい手応えを感じながら、夏は大阪大会史上初の決勝再試合となり、PL学園高に敗退。四番・エースの
中田翔(現
日本ハム)がヒジの故障から復帰し注目度も高かった07年夏も、最後は金光大阪高に敗れて準優勝。2年時から主戦の
藤浪晋太郎(現阪神)に野手陣も力があった11年夏も決勝で東大阪大柏原高にサヨナラ負け――。
振り返ると、まさにあと一歩で甲子園を逃した戦いが並ぶが、西谷監督の中には・・・
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