終ってみれば4勝1敗1分けの圧勝だったソフトバンク。ただ、どの試合も内容的には接戦だった。ではなぜ、流れを広島に渡すことなく日本一に輝いたのか。工藤公康監督の「勝つため」の采配に応えたナインがいた。 文=喜瀬雅則 
第5戦でストッパー・森を8回途中から投入し、イニングまたぎをさせた。これが延長10回の柳田のサヨナラ本塁打につながる
自ら仕掛けた積極的采配
レギュラーシーズンは、143試合の長丁場だが、その中でも「監督の采配」で勝てる試合は「2~3試合、あるかないか」が、球界の“通説”でもある。ソフトバンク・
王貞治球団会長もかつて「監督の理想」を、こんな表現で語ったことがある。
「メンバー表に選手の名前を書き込んだら、おしまい。あとは、試合が終わるまで、ベンチでじっとしていて、何もしない。監督なんて、それが一番じゃないのかな?」
意訳すれば、監督があれこれ動き過ぎるのは、決してよくないということだ。その観点から見れば、今シリーズでのソフトバンク・工藤公康監督は、まったく・・・
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