対外試合デビュー戦から3試合無失点と結果を残し、開幕先発ローテ入り。開幕2カード目初戦での初先発が予定されている。さすがにプロデビューを前に、緊張は隠せないが、上茶谷大河はプレッシャーを味方につけて、自然体でマウンドに上がることを心掛けている。 取材・構成=滝川和臣 写真=井田新輔(インタビュー)、BBM 突き詰める制球力。初失点から学んだこと
練習試合、オープン戦で無失点を続けてきたドラフト1位右腕が、ほぼフルメンバーの強力・鷹打線に挑んだソフトバンクとのオープン戦(3月16日、横浜)。3回にグラシアルに3ランを運ばれるなど4失点で負け投手となった。最大の武器である機械のような精密なコントロールが今一つ。甘くなったところを痛打された。取材を行ったのは登板の数日後、インタビューの話題は自然と試合の反省会となった。 ──ソフトバンクとのオープン戦は6回4失点でした。あらためて振り返ると。
上茶谷 課題が多く出た試合でした。失点した場面(3回にグラシアルに3ラン、5回に
牧原大成に適時打を浴びた)は、両方ともカウントを追い込んだ状態でストライクゾーンで勝負して、甘く入って打たれてしまった。そこは次に生かしたい部分ですね。
──グラシアル選手に打たれた本塁打は外角のカットボール。コースは悪くなかったと思います。
上茶谷 一つ前のボールが外角のボールになるカットで空振りを取っていました。その残像がグラシアル選手には残っていたと思います。カットを続けて投げた結果、少し高く入ってしまいとらえられてしまいました。1球前よりもさらに厳しいコース、高さで勝負にいく意識が必要だったのかなと。
──とはいえ、カウントはフルカウントでした。
上茶谷 次の打者は四番の柳田(
柳田悠岐)さん。四球を出して回すのは嫌だなと思ってしまい、(制球を重視して)カットの握りを浅くした。弱気になった結果が本塁打につながってしまいました。四球でもいいという気持ちで攻めれば、際どいコースに決まっていたと思います。現時点では、変化球の出し入れなど、細かなコントロールは未熟です。
──制球に苦しんでいるようにも見えました。
上茶谷 ピッチングの軸となるストレートが抜けて、シュート回転になり逆球が多かったです。調子が今一つでも試合をつくるのが先発投手。それに・・・
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