平成の名勝負と言われ、多くの人が真っ先に思い出すのが、この試合ではないか。2009年、第2回WBC。世界一連覇を目指した侍ジャパンが、苦しみながらも再び頂点に立った。 
10回裏を無失点に抑えたダルビッシュを中心に歓喜の輪ができた/写真=小山真司
イチローの不振
東京ラウンド、サンディエゴ・ラウンド、そしてドジャー・スタジアムの決勝ラウンド。決勝の韓国戦を前に、日本は7試合を戦っていたが、うち韓国に2勝2敗。これが5度目の対戦となった。
試合は9回表を終わって3対2と日本がリード。2連覇は目前だった。しかし、その回裏に送り出した
ダルビッシュ有(当時
日本ハム)が、まさかの同点に追いつかれる。
この瞬間、日本中が大きなため息に包まれたが、
原辰徳監督は「同点で(韓国の攻撃を)せき止めたので、日本が有利になると思った。攻撃の部分で日本のほうに余力があると思っていた」と冷静だった。
10回表、先頭打者・
内川聖一(当時横浜)が韓国の抑え・
林昌勇(当時
ヤクルト)からライト前にヒット。続く
稲葉篤紀(当時日本ハム)が送りバントを決める。さらに
岩村明憲(当時レイズ)がレフト前へ運び、一死一、三塁。最大のチャンスで代打の
川崎宗則(当時
ソフトバンク)が打席に入る・・・
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