投手編は横山竜士氏が担当。苦しむ攻撃陣とは対照的に、投手陣はリーグトップの防御率を誇っている。好調の要因と、ここからの戦いで重要になってくるポイントとは──。 構成=菅原梨恵 写真=BBM ※成績は5月12日現在。 目標の200イニングへ、“真のエース”と呼ぶにふさわしい投球を見せる大瀬良
安定感を見せる右腕と若き左腕の力
チームとしては開幕から負け越しが続いて、いいスタートを切れたとは言えませんでしたが、投手陣はここまで防御率3.19と好調です。その要因の一つとしては、先発陣を引っ張る
大瀬良大地の存在が大きいと思います。これまで3連覇した中で、ジョンソン、
野村祐輔など毎年カープからタイトルホルダーが出ていました。しかし、彼らはその翌年、疲労もあってか苦しむ傾向にあった。今年の大瀬良に関しても、私としてはシーズンにうまく入っていけるか不安だったんですけれど、開幕戦の素晴らしいピッチングから始まって、非常に安定しています。予想以上にいいスタートを切ってくれましたね。
昨年、シーズンを通して信頼をつかんでいって、ゲーム展開の中でも「この場面、この展開だったらリリーフに代えられるんじゃないかな」というポイントを任せてもらえるようになった。今季は、信頼はそのままに、さらに、できれば完投というところで、大瀬良自身も『200イニング』を目標に挙げています。ここまではイニング数も伸ばせていますし、十分に届くペース、いい投球内容を見せてくれていると思いますね。
ここ数年、毎年毎年その場だけ「エース」と呼ばれる投手が出てきてはいましたが、「本当の意味でのエース」と呼べる投手はいませんでした。ですが、大瀬良に関しては昨年、今年ですごく信頼を高めていますし、マウンドでの表情を見てもね、ポーカーフェースで喜怒哀楽を出さずに、本当に精神面の強さが出ている。周りの信頼も厚いですし、エースの階段を昨年に引き続き、もう1つ上がったような印象はあります。
また、今年は・・・
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