5年ぶりにV奪回したチームにあって、中心を担ったのがキャプテン・坂本勇人であり、丸佳浩であり、菅野智之らであったが、彼らがそろってVへのポイントとして挙げたのが若手の台頭だ。中でも1993年4月~94年3月までに生まれた、いわゆる“93年世代”の働きには大きな注目が集まった。同世代10人がそろって一軍の舞台を踏み、切磋琢磨することで、チームにもポジティブな影響をもたらした。 ※本文中の記録は優勝決定時点 中川皓太投手 
なかがわ・こうた●1994.2.24生。183cm86kg、左投左打。大阪府出身=山陽高―東海大―巨人16(7)[4年目]
球団グッズが品切れ。人気・知名度抜群
5年ぶりのリーグ優勝は、新世代の台頭なくして成し得なかった。3度目の指揮を執り、再び巨人を常勝軍団に生まれ変わらせた
原辰徳監督の下、若き力としてチームを刺激し続けた集団がいる。
1993年度(平成5年度)生まれの“93年組”だ。
総勢10選手。中心となるのは2015年秋のドラフト会議で入団した選手たちで、1位の
桜井俊貴、2位の
重信慎之介、5位の
山本泰寛、7位の中川皓太、そして育成ドラフト1位から17年途中に支配下登録された
増田大輝だ。今年6月に
日本ハムにトレードで移籍した
宇佐見真吾も、その年の4位だった。
11年のドラフト2位で太成学院大高から入団し、今年が8年目の
今村信貴、16年オフに日本ハムからトレードで加入した
石川慎吾、17年に育成選手として来日(18年途中に支配下昇格)したC.C.メルセデスもこの世代に属する。17年ドラフト5位の
田中俊太、同6位の
若林晃弘が加わり、宇佐見が抜けた今でも、その数10人の一
大勢力だ。チーム内で“93年組”と呼ばれ、球団がグッズを発売し、品切れが続出するほどの知名度と人気を得た“グループ”である。
今季の巨人を語る上で、彼らを話題から外すことはできない。昨季まではどちらかと言えば、伸び悩んでいる印象もあった若武者たちだが、それぞれが成長をアピールした。
出世頭となったのは中川だ。今季は開幕から16試合、17イニング連続無失点をマークし・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン