楽天&ロッテの2球団が今オフの移籍戦線をにぎわす一方で、これまで主役の座に君臨してきた巨人はまさかの“大敗”を喫した。はっきりと明暗が分かれた3球団に、いったい何が起こっていたのか。まずは石井一久GMが剛腕を振るう楽天を解き明かす。 写真=井沢雄一郎 
就任以来、積極的に補強を続ける石井GM[左]。鈴木[右]のリーダーシップにも期待している
改革断行のために
古くからの楽天ファンにとっては、本当に悲しいオフだったろう。去る10月15日、
平石洋介前監督が球団事務所を訪問し、球団側に今季限りでの退団を申し入れた。
2018年途中から指揮を執り、同年最下位だったチームを3位に引き上げた同監督。球団の生え抜き選手としては初となる一軍打撃コーチなどを歴任後、19年シーズンからは生え抜き選手として初めて一軍監督に就任した。選手時代から長きにわたってイーグルスを支えてきた功労者の退団発表を、多くの人が嘆いた。
ファンにとって衝撃的なニュースは続いた。同月下旬には、どの選手からも信頼されていた
嶋基宏が退団を表明。ファン感謝祭では「平石さんも嶋さんもいなくなるなんて、本当に悲しい」と目頭を抑える女性ファンもいた。チームの顔とも言える偉大な功労者2人が仙台を離れる決断を下したことを、嘆く気持ちは分からなくもない。
ただ、昨秋に就任した石井一久ゼネラルマネジャー(GM)には一つの信念がある。「イーグルスが中長期的に優勝を目指せるチームにする」という思いを出発点にして、改革を推し進めることだ。
「中長期的に優勝を狙うチームづくり」を行う上で・・・
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