先週号で12人の野球解説者に今季の予想をしてもらった。その中で、高木豊氏と真中満氏の2人だけがDeNAをセ・リーグの1位と予想。今回は1位にした根拠をあらためて語り合ってもらった。実は昨年もDeNAを1位にしたという両氏。今年こそは的中させたいところだ。 取材・構成=椎屋博幸 写真=桜井ひとし、BBM 
高木豊
筒香が抜けたことで「和」が生まれる
どう考えても団子状態のセ・リーグ。抜け出すのはDeNAだという2人が、冷静な野球解説者の眼力で、しっかりとベイを分析していく。 ――
先週号でお2人だけ今季セ・リーグの予想でDeNAを1位に予想されました。その理由を聞かせてください。
高木 え? 順位予想をした12人の中で、僕と真中だけが1位予想なの? みんな見る目がないなあ。戦力は足りないと思うけど、勝ちそうな気がするんだよね、僕は。
ラミレス監督が佐野(
佐野恵太)を四番に据える考えには疑問符が付くけど、それでも優勝するんじゃないかな。
真中 投手陣の戦力は他球団と比べたときに充実している、と思うんですよね。抑えの山崎(
山崎康晃)と、先発の今永(
今永昇太)が柱でしっかりしていることが大きいと思います。

真中満
高木 今年のDeNAのキーワードは“柔軟性”だと思う。筒香(
筒香嘉智)が抜けた中で佐野を四番に。でも彼が打てなくなったら、簡単に四番を代えられる。そういう柔軟性を含めて期待しているんだよね。
前田健太(ツインズ)や菊池(
菊池雄星=マリナーズ)、浅村(
浅村栄斗=
楽天)が抜けた後、
広島や
西武はどうなりました? 優勝しましたよね。そこに「和」ができる。それに期待しています。
真中 すごいですね、豊さん、野球解説者のような語りをしていますね(笑)。
高木 一応、解説者という肩書で仕事はさせてもらっているんでね(笑)。まあ、筒香がよくチームをまとめていたと思うけど、まだどこかでバラバラ感があった。一方で、筒香の調子が悪くてもスタメンから外せないというのもあった。そこを含め今年は柔軟な対応が出来上がっていく。その柔軟性に期待したいね。
真中 僕は、新外国人の
オースティンがいるので、打線の力が落ちることはない、と見ていますし、去年よりいい打撃陣になると思うんですよね。昨季までロペスとソトは、必ず試合に出ていましたが、オースティンが入ることで、外国人枠の問題で危機感が2人の中に芽生えるんじゃないかと。豊さんがおっしゃったとおり、柔軟性のある打線を作れると思っています。
高木 オースティンは打つと思うね。打撃のとき軸がしっかりしているから。
真中 ラミレス監督も期待しているし、もしかしたらソトよりも打つんじゃないかという期待もあります。ロペスにとってもいい刺激になると思いますね。
高木 (中継ぎの)エスコバーが出遅れているようなので、開幕から3人ともスタメンの可能性は高いと思うよ。
真中 そうですね、その可能性のほうが高いですよね。でも開幕延期になったので、開幕時にエスコバーが間に合うようなら、打撃の状態次第でロペスが外れるのかなあ、と思っています。
高木 ロペスはスランプが長い打者だから、そこにオースティンがいることで外しやすい状況になる。それが僕の言う柔軟性なんだよね。
真中 筒香は精神的支柱でもありました。でもそういう人が抜けると・・・
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