社会人選手の中で一番の注目株だろう。常時150キロを計時するストレートとフォークとカットボールの威力もある。即戦力間違いなしの本格派右腕だ。 取材・文=牧野正 写真=太田裕史 
トヨタ自動車に入社して野球はもちろん人間的にも成長した。「考え方が少し大人になりました」。
失意の指名漏れから再びプロへの挑戦
「お待たせしました」
振り返ると、小さな椅子を3つほど両手で抱えて
栗林良吏が立っていた。取材はトヨタ自動車のブルペンで行うことになっていた。練習を終えたばかりの栗林は疲れも見せず、自らその準備をしようとしていた。社会人ナンバーワン投手として、2週間後にドラフト会議を控えているとは思えない穏やかな表情。
「そうですか? 大会(都市対抗野球大会の東海地区二次予選)が終わり、第一関門は突破したからですかね。ドラフトは楽しみというか、どんなふうになるんだろうなと。今になってドキドキというのはないです。自然体というか、2年前のときのような不安な気持ちはないです」
2年前、栗林は名城大の4年生だった。愛知大学リーグで通算32勝をマークし、大学日本代表にも選ばれたが、ドラフトにはかからなかった。3位以下であれば社会人野球へ進むと決意していることを受け、各球団は下位での指名を見送った。
「2年前はドキドキしたまま当日になって指名されないまま終わって、しばらく引きずった部分がありました。プロはもういいかなと。お世話になった山内(
山内壮馬、元
中日で名城大OB)さんの目の前でプロに選ばれたところを見せて恩返ししたかったんです。いっしょに喜びたかった。それができなかったので、だったらもうプロはいいかなと」
山内コーチが母校の野球部にやって来たのは・・・
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