プロ入り4年目にして「主将・四番」に指名されチームをけん引。打率.328で首位打者に輝いた。筒香嘉智(現レイズ)の後を受け、ラミレス監督に「四番・帝王学」をたたき込まれた若者が夢中で駆け抜けたシーズンを語る。 取材・構成=滝川和臣 写真=BBM 
好球必打が佐野の代名詞。初球からフルスイングできるのが強みだ[写真=桜井ひとし]
1打席1打席を反省
春季キャンプでラミレス監督が「四番は佐野でいく」と語ったとき、周囲から不安の声が上がったのは正直な反応だろう。過去3年レギュラーとしてプレーした経験のない25歳の大抜てきだったから当然だ。だが、そんな心配をよそに佐野恵太は想像を超える打撃で安打を重ね、見事リーディングヒッターのタイトルを奪ってみせた。 ──首位打者獲得、おめでとうございます。初タイトルということもあり、周囲の方も喜んだんじゃないですか。
佐野 そうですね。両親や地元の友達も喜んでいました。
──伯父である
佐々木誠さん(元ダイエーほか、現鹿児島城西高監督)も1992年に首位打者を獲得しています。何か言葉を交わされましたか。
佐野 まだです。母(佐々木氏の実妹)から連絡がいっているとは思うので、年末年始には、直接報告ができると思います。
──シーズンを振り返ると、8月に.353で首位打者に浮上。タイトルを獲とれると思っていましたか。
佐野 まず僕は規定打席にも到達したことがなかったので、そんなことを考える余裕すらなかったです。毎日試合に出ることでいっぱい、いっぱいの状態でした。打率のことを追いかけ始めたのは・・・
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