ルーキーが阪神の快進撃に大きく貢献しているのは間違いない。彼らがチームメートに好影響を与え、虎が活性化されている。 ※成績は4月25日現在 
4月25日のDeNA戦[甲子園]の2回に先制2ランを放ち、「Zポーズ」をする佐藤。チームに刺激を与えている[写真=佐藤真一]
打席に立つだけでワクワクさせ、ひと振りで球場の空気をガラリと変える。
佐藤輝明は、すでに唯一無二の存在感を持つルーキーだ。熱い声援を送るファンだけではない。ともに戦うチームメートも、その存在に影響を受けている。
今季開幕後、阪神は現時点で計29本塁打をマーク。2位・
巨人に2本差を付け、パ・リーグを合わせてもトップの数字だ。佐藤輝はここまで6本塁打を放っているが「テル効果」はそれにとどまらない。「例えば、テルがあれだけ三振しているのに、あれだけ強く振る。『俺らも振ろうぜ』という気持ちにさせるのかなとも、ちょっと思う」。東京ドームで5本塁打を放ち勝利した4月20日の巨人戦の後、
井上一樹ヘッドコーチはそう話している。空振りを恐れず力強く振ることの重要性は、井上ヘッドが打撃コーチ時代の昨季からチームに説いてきたもの。ルーキーの恐れを知らない姿も先輩選手の積極性を後押ししているのだろう。
豪快な一発は打線も勢いづける。4月9日のDeNA戦(横浜)。3点リードの6回無死、佐藤輝が
国吉佑樹のカットボールをとらえた。打球は快音を残し、横浜スタジアム右中間にある看板を越え、場外へ飛んでいく特大3号ソロ。「十分でしたね。十分だったので、ちょっとバットを投げちゃいました」。会心の当たりは打線の呼び水となった。続く梅野が四球を選び、二死二塁から近本が左翼へ5点目の適時二塁打。中野が四球でつなぐと、
ジェフリー・マルテ、
大山悠輔、
サンズのクリーンアップ全員が連続適時打を放ったのだ。今季1イニング最多6得点は、佐藤輝の一撃から始まった。
「本当は・・・
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