快刀乱麻の投球は数字が物語る。6月11日の広島戦(京セラドーム)では、7回まで完全投球を見せるなど、快速球に5つの変化球を交える右腕は、なぜ、被打率を抑えられるのか──。今季12試合の登板を集計した3つのデータから、スピード&テクニックの“投球術”を垣間見る。 データ:Japan Baseball Data(株)※データは6月13日現在 
直球主体にストライク先行の投球。テンポ良く自分のペースに持ち込む
高いストライク率と平均球速の因果関係
負けない、打たれない、そして疲れない──。プロ3年目の2019年、先発再転向の際に掲げた理想を見事に体現している。6月13日現在、防御率はリーグトップの2.08で、93奪三振もリーグ最多。打者を圧倒する投球をデータでひも解けば、冒頭の理想と一致する投球スタイルが浮かび上がる。

【データ1】投球バランスと緩急
まずはデータ1だ。
こちらで明かしているストレートを含む6つの球種のベースは直球。ヒジに負担がかかるスライダーは「あまり頼りたくない」と話すとおり、2%と少ないものの、同方向、右打者の外角、左打者の内角に小さく曲がるカットボールでカバー。対極に曲がるシュートもわずかに使って打者に意識を植え付ければ、フォークで仕留めるパターンは、投球割合からも透けて見えてくる。ただ・・・
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