チームのために、勝利のために――2人の助っ人はチームメートと同じ気持ちで毎日戦い続けている。同じクリーンアップでもつなぎ役と試合を決める役割を担う。この2人の存在が、新ダイナマイト打線に深みを与えている。 写真=BBM 
勝負強い打撃はもちろんのこと、一つひとつのプレーに対し一切手を抜かない全力プレーで矢野野球をグラウンドで具現化する
【2021成績】89試合84安19本55点1盗、打率.273 (8月19日現在) 矢野野球の具現者
矢野野球を先頭に立って表現したかと思えば、若手選手のよき兄貴分である。必要とあれば、
阪神のことを“外部”へ伝える「特使」にだってなる。
サンズは単なる主軸、助っ人の域を超えた存在だ。
3月26日の
ヤクルトとの開幕戦(神宮)から8回の決勝ソロを含む2本塁打など3安打。五番・左翼で暴れて、序盤戦のチームの快進撃を支えた。調子を落とした時期もあったが、
大山悠輔が不振の時期には四番にも座り、打率.273、19本塁打、55打点と確かな数字を残す。そして、何より目を引くのは、絶対に手を抜かないハッスルプレーだ。
「とにかく捕りたかった。飛ばなくてはいけないところに来た。とにかく必死で、グラブに収まってよかった」
7月7日のヤクルト戦(神宮)。同点の6回二死一、二塁で、左翼線際に上がった飛球に、サンズは巨体を投げ出して飛びつくスーパープレーを見せた。抜けていれば2者が生還していたところが、一転3アウト。投げていた
藤浪晋太郎が「サンズ様様ですし、大いに感謝したい」と頭を下げれば、矢野(
矢野燿大)監督も「すごかったね。あれもホント2打点ぐらいの価値が十分にあった」と称えた。
走塁でも、矢野野球が全選手に求める「全力疾走」と「先の塁への意識」を、サンズも常に見せ続ける。4月1日の
広島戦(マツダ広島)では、こんなこともあった。4対0の4回先頭で四球を選び出塁すると、続く
佐藤輝明のマウンド付近へ上がった三飛の直後に・・・
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