激戦となった日本シリーズ全6戦を、東京2020オリンピックで日本代表コーチを務めた井端弘和氏が徹底解説。現役時代は5度のシリーズ経験(日本一1度)を持つ“名手”が、勝敗を分けたポイントに迫る。 解説=井端弘和(東京2020オリンピック日本代表コーチ) 
1点ビハインドの7回裏二死一塁。ヤクルトはここまで3戦を通じて無安打だった五番のサンタナが右翼席へ、起死回生の逆転決勝2ランを放つ。ホームを踏んで、神に祈り
11/23(火) 第3戦@東京ドーム 18:00開始 3時間45分 2万4565人 ヤクルト5-4オリックス 
[オ]P田嶋、H比嘉、バルガス、●吉田凌、K-鈴木-C伏見、若月
[ヤ]P小川、スアレス、田口、〇石山、Sマクガフ-C中村
[本]杉本(オ/6回表2ラン)、サンタナ(ヤ/7回裏2ラン)
狙いすましたひと振り
3戦連続でここまで競(せ)った試合が続いたことは、過去2年どころか20年、なかったのではないでしょうか。いずれも投手戦ではあるものの、点を取るべきときに、打つべき人が打って取る。この第3戦もシーソーゲームではありましたが、同様の展開でした。「打つべき人が打つべきときに打つ」という点では、ヤクルトの決勝点である、7回、サンタナの2点本塁打がそうでしょう。この回からマウンドにはオリックス四番手の吉田凌。レギュラーシーズンでは投球の66%がスライダーという、特徴のある投手ですが、第1戦、第2戦でヤクルトは1安打に抑えられていました。
この日も先頭の
青木宣親が右前打で出塁しながら、
山田哲人、
村上宗隆が倒れて迎えた二死一塁の場面です。2ボールからの3球目・・・
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