大学4年間とは、取り組み次第で野球人生を変えることができる。3年間で急成長を遂げ、具体的な目標として「プロ」が見えてきた。東西最難関大学の逸材2人に加え、フォークを武器にする150キロ右腕が、最終学年への意気込みを語る。 取材・文=岡本朋祐 写真=長岡洋幸 勝負球として、抜群の威力を発揮するフォークの握りでポーズ。落ちる“魔球”を生かす意味でも、ストレートを磨くことにこだわる
早慶戦で見せた勝負根性
スタンドで視察するNPBスカウトは、目の前の「結果」よりも「内容」を重視する。つまりは「将来性」だ。投手の場合はスカウトが言う「特殊球」こそが、プラス評価となる。
そこで着目したいのが2021年の東京六大学リーグ戦で、慶大として30年ぶりの春秋連覇に貢献した守護神・
橋本達弥のフォークだ。旧チームの主将で正捕手を務めた
福井章吾(大阪桐蔭高、22年からトヨタ自動車でプレー)は、50年ぶりの3連覇がかかる22年春に向けて、最も期待する後輩に橋本の名前を挙げたのである。
「六大学であのフォークは打たれたことがない。マウンド度胸が頼もしく、何度もピンチで助けられました。大学球界を代表する投手になる」
福井は高校時代、同級生の
徳山壮磨(早大-
DeNA)、1学年下の
柿木蓮(現
日本ハム)、
横川凱(現
巨人)、
根尾昂(現
中日)をリード。また、慶大では
津留崎大成(現
楽天)、
木澤尚文(現
ヤクルト)とバッテリーを組んできたからこそ、その言葉にも説得力がある。
春、秋の計23イニングで・・・
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