チーム再建を託され、監督に就任してから4カ月がたった。それ以後、立浪和義監督の頭の中にあるのは選手、チームのことだけだ。秋と春の厳しいキャンプを終え、オープン戦がスタート。開幕が近づきつつある中、現在のチーム状況はどのようなものか。今シーズンの戦い方を含め、正直な胸の内を聞いた。 取材・構成=牧野正 写真=榎本郁也、高原由佳 
1年目から優勝できれば最高の結果ではあるが、立浪監督が目指すのはその先、常勝軍団を作り上げることだ
7回以降の戦いがカギ
昨季は開幕から最後までチームは低空飛行が続いた。最下位とわずか1.5ゲーム差の5位に沈み、優勝したヤクルトとは18.5ゲームもの大差をつけられた。優勝争いも緊張感もないシーズンは昨年に限ったことではなく、ここ数年、ファンは歯がゆい思いをしている。しかし、それも昨季までの話だ。立浪和義監督が誕生し、ドラゴンズは生まれ変わろうとしている。チームはより結束力を増し、若竜たちも台頭。強竜復活へ向けて、準備は着々と整いつつある。 ──1年前は臨時コーチとして参加されましたが、今季は監督として迎えた春季キャンプ。気持ちも違うと思います。
立浪 昨年は臨時コーチですからバッティングだけを見ていたんですが、今回は監督ですからね。バッティングだけでなく全体を見ていますよ。
──監督自身、ノックをしたり、選手と会話をしたり、よく動いている感じがしますが、それは意識的に?
立浪 まだ若いですから(笑)。コーチ陣も新しいですし、自分の思いというものを選手に直接伝えていきたかったですからそうしていましたが、今後は極力、コーチに任せるようにしていきたいと思っています。
──選手が生き生きしているように見えますが、監督も頼もしいのでは?
立浪 シーズンが始まってからでも頼もしく見えるといいんですけど(笑)。
──解説者時代からドラゴンズのことはよく見ていたと思いますが、実際に中に入ってみて気づいたこと、感じたことは何かありますか。
立浪 良い選手がたくさんいますし、これは臨時コーチをさせていただいたときにも感じましたが、やはり選手の感じというのが全然違いますよね。自分は星野(
星野仙一)監督の下でプロ野球生活をスタートさせましたが、やはりそのころと比べても全然違いますし、今の選手は本当に真面目。一生懸命に練習します。
──やんちゃな選手がいなくなった?
立浪 中にはいるんでしょうけどね。でも、やんちゃでも野球には真面目であってくれれば問題ありません。それくらいの選手のほうが根性があったり、気持ちが強かったりしますからね。今の選手は年齢も自分とは大きく離れていますけど、自分からすれば選手はみんなかわいいですよ。ただ・・・
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