プロ入りを前に、黄金世代がそれぞれに死力を尽くした高校3年、2019年の夏。締めくくったのが、U-18W杯だった。一人ひとりが見せていた、今の活躍にもつながる輝き。まずは、同大会で指揮を執った永田裕治監督に振り返ってもらった。 取材・文=大平明 写真=BBM 
右が永田裕治監督
個性も豊かな投手陣
2019年8・9月に韓国で開催された第29回WBSCU-18W杯。20人のメンバーが日本代表に選出され、永田裕治監督(現・日大三島高監督)が指揮を執った。02年春のセンバツでは報徳学園高の監督としてチームを優勝へ導いた名将の目には、20人の姿はどう映っていたのだろうか――。
投手陣の中で「あれほど潜在能力の高さを感じた選手はいない」と唸らせたのが、
佐々木朗希(現
ロッテ)だ。1年前の18年も代表の指揮を執った永田監督にとって、大船渡高2年時から注目していたという右腕。
「6月に視察へ行ったのですが、その試合で147キロを記録。バッティングでも一番打者で出場してホームランを放ち、走っても二盗、三盗と決めていました。そのころはまだ有名ではなかったのですが、1学年下ですけれども代表に入れようかという話も出ていたんですよ」と、早くから才能を見いだしていた。そして、翌19年4月の代表合宿で佐々木は高校生最速記録とされる163キロを計測。甲子園出場はならなかったが、その後「令和の怪物」として名を馳せたのは周知の事実である。
その佐々木と二本柱として期待されていたのが・・・
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