大谷、佐々木朗だけではない。現役の選手たちの中には「落とす」ボールで打者をキリキリ舞いさせる達人たちがいる。野球解説者・藪恵壹氏の視点を入れながら彼らを紹介していこう。 写真=BBM ※記録は7月3日時点。フォーク球速は平均球速 【クローザー型】はこちら ソフトバンク・千賀滉大 進化し続ける「お化け」+α
<先発型>フォーク137キロ 2022年成績 13試合6勝3敗0S0H、85.1回、87奪三振、防御率2.00 
第4回WBCでも世界の強打者たちを震撼させた「お化けフォーク」はいまだに健在で進化し続けている
球界屈指の落差を誇る代名詞の「お化けフォーク」。ストレートと同じような軌道で進みながら、打者が打とうとした瞬間に真下にストン。打者にはあたかもボールが消えたように見えることからついた呼称だ。一躍脚光を浴びたのが2017年の第4回WBC。世界の強打者たちをも震撼させた。17年と比べると徐々に投球割合は減ってきていたが、今季は再び増加傾向。特に2ストライクと追い込んでからは38.9%と、ストレートよりも割合が高い。奪空振率に関しては17年を上回る32.6%で、分かっていても打てない厄介さに磨きがかかっている。また、新球種スプリットツーシーム、通称スプリームを加え、投球の幅は広がっている。
【藪恵壹の視点】パワー系フォーク 大谷投手や佐々木朗投手よりも落差の大きなフォークです。しかも抜くのではなく、縫い目に指を引っ掛けて投げるので、打者の手元でグンと落ちます。このタイプの動きをさせるフォークを投げる投手はいませんね。落ち幅はチェンジアップにも近いかもしれません。
楽天・田中将大 頻度は減少も熟練度アップ
<先発型>フォーク140キロ 2022年成績 13試合4勝7敗0S0H、88.1回、71奪三振率、防御率2.95 本誌の「変化球特集」で
ファルケンボーグ(当時
ソフトバンク)の握りを見たのがきっかけだ。ブルペンで試したところ手応えを得たため・・・
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