今年の高校3年生が入学したのは2020年4月。つまり、新型コロナウイルスの感染拡大の影響をまともに受けた世代だ。3年間、活動停止期間など、さまざまな制約があった中でも、努力と工夫で乗り越えてきた。高校生は現時点の「実力」に加えて「将来性」が評価基準。侍ジャパン高校日本代表から有力選手を探る。 
大学日本代表との壮行試合後、侍ジャパンU-18代表の主将・山田はU-18W杯[アメリカ・フロリダ]への意気込みを話した[写真=田中慎一郎]
8月28日に結成された侍ジャパンU-18代表は30日、初の対外試合を立大グラウンドで行った。一般公開はされず、報道陣も人数制限があり、NPBスカウトの入場も各球団1人。新型コロナウイルスの感染防止対策の観点から厳重に行われた。
高校日本代表が出場するU-18W杯における使用バットは木製。毎回、チームが編成されるたび、金属バットからの「順応性」が話題となる。NPBスカウトにとっては、格好の確認作業の場となる。
170センチのサイズも不問

高松商高・浅野は今夏の甲子園終了時点で高校通算67本塁打。U-18W杯のメキシコ戦では、木製バットで68本目のアーチを放った[写真=日本雑誌協会代表取材]
そこで「問題なし」とジャッジされたのが高松商高・
浅野翔吾だ。2年生だった昨夏の甲子園3回戦(対智弁和歌山高)で本塁打を放つと、2年連続出場の今夏は主将として強烈なインパクトを残した。佐久長聖高(長野)との2回戦では、右と左に打ち分ける2打席連続アーチ。近江高との準々決勝では高校日本代表の主将・
山田陽翔(近江高3年)からバックスクリーンへ一直線の豪快な当たりを披露した。この日の立大との練習試合では一番・右翼で起用されると、1回裏の初球を右中間へ運ぶ二塁打を放った。
U-18W杯のメキシコ戦では、木製バットで高校通算68本塁打。金属バットと変わらないパワーを見せた。
セ球団のスカウト幹部は言う。
「夏の地方大会前の段階から1位候補になるとは思っていましたが・・・
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