良い音を出し、投手に気持ちよく投げてもらうことは、ブルペン捕手の大事な仕事だ。そのミットにはどんなこだわりや特徴があるのだろうか。DeNAのブルペンを支える深澤季生氏に話を聞いた。 取材・構成=武石来人 写真=YDB 
ポケットは浅めで、ボールを面で受ける作りになっている。良い音が出るというのも納得だ
ミット選択は投手の投げやすさで決めた
私はブルペン捕手として今年で8年目を迎えました。私がブルペンで使っているミットの特徴は、ほかのミットに比べて、とにかく大きくて硬さがある点です。ブルペンで求められているのは、良い音が鳴ることと、ミットを大きく開いて的を大きく見せて、投手に気分良く投げてもらうことです。さまざまな形のミットを試しましたが、ずっと愛用させていただいているメーカーのHATAKEYAMAさんから最初にもらったミットが一番気に入って、ずっとこの形のものを使用させてもらっています。
例年キャンプ前に3つ新たなミットを作り、その中から一番良いものをシーズン中にメーンで使っています。つくっていく過程は、出来上がってきたカチカチのミットにとにかくたくさんオイルを塗って、紐まで丁寧に吸い込ませることが最初のステップ。そのあとは、比較的硬い段階から、ボールを受けて型をつけていますね。というのも、良い音を鳴らして捕るという一番大事な役目を果たすためには、ボールを受けることに特化したミットをつくる必要があるからです。中でも投手の生きた球は、マシンよりも早くミットが仕上がる気がしています。
また、ブルペン捕手として、現役の捕手からミットを柔らかくしてくれというお願いが来ることもあります。自分の型ではないので・・・
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