昨年の悔しさを晴らす26年ぶりの頂点。紙一重の戦いを制した中嶋聡監督の目は真っ赤に充血していた。昨年のチームに足りなかったもの、そして新たに手に入れたものとは――。日本一の内幕に迫る。 文=氏原英明 写真=高塩隆、佐藤博之 
今季限りで退任する宮内オーナーと喜びを分かち合う中嶋監督。悲願達成に笑顔がはじけた
執念の継投で相手の流れをストップ
2年連続同一カードを制しての26年ぶりの日本一。選手として監督として頂点に立った中嶋聡監督が優勝インタビューで口にしたのはチームのスローガンにある言葉だった。
「マネジメントできたかどうかは分かりませんけど、調子の良い選手をどんどん使って全員で勝つということを目指してきた。本当にそれをシンプルにやりました」
非常に出だしの苦しいシリーズだった。神宮での第1戦をエース・
山本由伸を立てながら、まさかの黒星。山本が1回から
ヤクルト打線に捕まりビハインドからのスタート。一時は同点に追いつくも、すぐさま突き放された。そして5回途中で山本が負傷降板という憂き目にあった。
勝つ予定のはずの試合を落として、エース離脱という大きな戦力ダウン。最悪のスタートだった。
第2戦では先発の
山崎福也がゲームメーク。3点をリードして自慢の中継ぎ陣でつないで見せたが・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン