激闘を繰り広げた日本シリーズ全7戦を前西武監督の辻発彦氏が徹底解説。黄金時代の西武、ヤクルトで10度の日本シリーズ経験(日本一7度)を持つ勝つ術を知っている辻氏が勝敗を分けたポイントに迫る。 解説=辻発彦[前西武監督] 
5回一死からマウンドに上がったオリックス・宇田川は連続三振でピンチを切り抜けた
10/26(水) 第4戦@京セラドーム □観客数=33,210人 □試合時間=3時間28分 オリックス1-0ヤクルト 
[ヤ]P●石川、木澤、今野-C中村
[オ]P山岡、○宇田川、H山崎颯、Sワゲスパック-C若月
オリックスが1対0で迎えた5回表、一死から先発・
山岡泰輔が
塩見泰隆に三塁打を浴びると
中嶋聡監督はスパッと
宇田川優希にスイッチした。オリックス打線はシリーズを通して低調なだけに、貴重な1点を守り切る作戦を執った。この場面、三走は俊足の塩見。外野フライや内野ゴロも許されない。ましてや、左翼は肩に難のある
吉田正尚が守っているだけに、浅い左飛でもホームを突かれてしまう。フェアゾーンに打球が飛ぶと失点の可能性が高まる状況で、オリックスにとってベストなのは三振。そこでシーズンで19試合に登板し、奪三振率12.90を誇る右腕がマウンドに上がった。
今年、ライオンズ打線も宇田川に手を焼いた。4試合、5回2/3で1点も奪っていない。特に9月8日の一戦(ベルーナ)は記憶に残る。先発の
椋木蓮が右ヒジに違和感を訴え、1回1/3で降板すると急きょ宇田川がマウンドへ。2回2/3を無安打5奪三振でプロ初勝利を献上してしまった。
150キロ超の直球に・・・
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