日本球界はオフの人事往来を経て、2023年シーズンへ向けた陣容が固まりつつある。チームがさらなる強さを手に入れるためには、新戦力の台頭が不可欠であることは言うまでもない。ここでは「先発投手」にテーマを絞り、大いなる飛躍が期待される12球団の若手投手をピックアップ。 写真=BBM ※選考対象は新人王資格(支配下登録されてから5年以内、2022年までの登板イニング数が30イニング以内)を有する先発候補の投手に限定。新人も含む 西武・赤上優人 苦しい状況を力に変える不屈の右腕
先発転向が転機となった。昨年、育成ドラフト1位で入団した赤上優人。1年目からイースタンでリリーフ登板を続けていたが、可能性を広げるべく方針を転換。今年5月26日の
ロッテ戦(CAR3219)で初めて先発マウンドに上がった。7月16日の
DeNA戦(同)では7回を3安打無失点に抑え、13三振を奪うなど結果を残すと同月28日に念願の支配下昇格を果たした。
先発転向で磨いたのはカーブだ。
「中継ぎのときはストレートでドンドン押していくスタイルでしたけど、それだと先発では長いイニングを投げられないので。どうしても中継ぎと比べてストレートの平均球速は落ちるので、カーブを使ってうまくストレートを速く見せることはできていると思います」
今年は制球力も向上した。与四球率は昨年の10.32から3.63に。クイックに苦手意識があったが、一軍を見据え重点的に練習も重ねた。結局、シーズン終盤で一軍昇格はかなわず、12月6日には「右ヒジ関節鏡視下遊離体切除術」を受けた。実戦復帰には3~4カ月程度を要する見込みで来年は出遅れることは確実だが、右ヒジの不安をなくしたことは大きいだろう。
座右の銘は「苦楽力」。苦しい時期もマイナスではなくプラスにとらえる。決して焦ることなく、にシーズン後半から一軍戦力となることを目指していく。
楽天・松井友飛 スケール感漂う“もう一人の松井”
待望のプロ初登板はほろ苦いものとなった。7月8日の西武戦(
楽天生命パーク)でドラフト5位ルーキーは先発マウンドに上がったが、4回6安打2四球4失点で降板。「練習でマウンドに上がってから体が少しフワフワして、追い込んでからの決め球も甘いコースになり打たれてしまった」とうなだれた。
それでも・・・
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