高校2年の5月までは控え捕手だった。チームメート、指導者に恵まれ、さらには人との出会い、家族の支えで、一冬を越えてドラフト候補へと上り詰めた。コンバートが野球人生の分岐点である。 取材・文=高木遊 写真=中島奈津子 
千葉県立の幕張総合高は1996年に3校の統合により創立され、同時に硬式野球部も創部。2021年には捕手・村山亮介がロッテの育成ドラフト4位で指名され、同校初のNPB選手誕生となった
夏に得た自信と決心
高校最後の夏休みを終え、新学期に入った
早坂響のまとう雰囲気は、以前よりも大人びていた。髪が伸びただけではない。夏の激闘で得た自信と、自らの決心がそうさせている。「公立校に突如として現れた未完の右腕」は今夏、確実に「ドラフト候補」と呼べるまでになった。
昨年5月までは、控え捕手に過ぎなかった。それがある日の練習試合で対戦校の監督から「いつも、二塁送球が2秒を切っている、あの捕手は誰?」と早坂の強肩に驚かれると、柳田大輔監督は投手転向をひらめき、懇意の北川雄介氏に相談。プロ・アマを問わず多くの選手を個人指導する敏腕トレーナーも、上半身の使い方や理解力の高さに出色の素質を認め、二人三脚の取り組みが始まった。
しかし、投手転向したばかりのころは、試合を壊したことは数知れず。早坂は最後の夏の敗退時に・・・
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