2023年度のドラフト会議が都内ホテルで10月26日に開催され、支配下ドラフトで72人、育成ドラフトで50人、計122人が指名された。パ・リーグは西武が大学生No.1左腕・武内夏暉(国学院大)を3球団競合の末に獲得。高校生No.1投手と評される前田悠伍(大阪桐蔭高)は「外れ1位」で3球団が競合し、ソフトバンクが当たりクジを引き当てた。オリックスは高校No.1遊撃手・横山聖哉(上田西高)の単独1位指名に成功した。ドラフトが成功、失敗だったかは3年後、5年後、10年後にならないと答えが出ない。今回は各球団が補強ポイントに合致する選手を獲得できたかに主眼を置き、週刊ベースボール球団担当が採点した。
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【100点】オリックス・貫く方針、豊作も無関係！

　戦力の好循環と強い意思が表れる。1〜4位を高校生、5位以下を社会人の即戦力候補の投手と、例年どおりの方針を貫いたのは現有戦力の充実ぶりと無関係ではない。好素材を育成し、複数いても困ることのない投手を着実に指名。大学生投手の豊作年と言われた中で独自路線を貫き、『勝利と育成』の同時遂行を続けていく。(AT)

＜指名選手＞
1位　横山聖哉(内野手)/上田西高
担当スカウト:小松聖
　高校通算30本塁打、投手では最速149キロを計測と身体能力は抜群。攻守走三拍子そろった大型遊撃手。

2位　河内康介(投手)/聖カタリナ学園高
担当スカウト:早川大輔
　肘を柔らかく使ったフォームから繰り出す直球は最速150キロを計時。鋭いスライダーも大きな武器だ。

3位　東松快征(投手)/享栄高
担当スカウト:下山真二
　打者を圧倒する最速152キロの力強い直球を投じる本格派左腕。周囲を惹きつける愛嬌ある人間性も魅力。

4位　堀柊那(捕手)/報徳学園高
担当スカウト:下山真二
　強肩とフットワークの良さが光る捕手。向上心が高く、主将としてチームをまとめるなど統率力も抜群。

5位　高島泰都(投手)/王子
担当スカウト:下山真二
　大学は準硬式野球部に所属。最速150キロの直球とチェンジアップを巧みに操り、ゲームメーク能力◎。

6位　古田島成龍(投手)/日本通運
担当スカウト:岡崎大輔
　気持ちを前面に出す投球スタイルで、最速152キロの直球とブレーキの効いたチェンジアップが武器。

7位　権田琉成(投手)/TDK
担当スカウト:岡崎大輔
　最速152キロの直球は数字以上のスピード感。昨年のU-23W杯では抑えを務めてMVPを受賞と実績も。

【75点】ロッテ・若手打者に刺激を与える

　1位入札を3回連続クジで外した運のなさ。結果的に1位指名となった上田希由翔は世代の近い安田尚憲、山口航輝らに刺激を与えそうで、若手打者の競争激化という面ではプラス。ただ、即戦力投手が大谷輝龍1人で・・・