難攻不落の絶対エース。史上初となる3年連続投手4冠に、65年ぶり2人目の3年連続沢村賞を手にするなど2021年から各項目の数字でトップに立ち続けた。いずれも積み重ねの数字と、続けることの偉大さを体現してきた右腕だが、なぜ、通年で好投し続けられるのか。あらゆるデータと証言から解き明かす。 
躍動感あふれる投球フォームは健在も、今季は左足を大きく上げない新フォームなど、進化と変化を続けて圧倒的な成績を残した
【表】2023シーズン、リーグトップの成績 
※上記の各項目は規定投球回到達者の中でトップ
QS=6回登板以上かつ自責点3以内
WHIP=1イニングあたりに許した走者の人数
完全体は勝負の秋
対戦を重ねても攻略は簡単ではない。残した数字が物語る“難攻不落”の理由を探る上で、ヒントになるのは
山本由伸自身が先発再転向を志願した2019年の春に言っていた次の言葉だ。
「極端に言えば、対戦するたびに、違うピッチャーになりたいんです」
最速159キロのストレートに、カットボールも150キロ超、フォークも150キロに迫り、タテに大きく割れるカーブで緩急をつけ、右打者の内角にツーシームも投じる。救援登板の際には投じなかったカーブやツーシームなど、球種を増やしたことは“違うピッチャー”になるための一つの手だ。そうしたスピードとテクニックを併せ持ち、史上初となる3年連続で最多勝、最優秀防御率、勝率第一位、最多奪三振の投手主要4冠を獲得。9月9日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)では、史上3人目となる2年連続ノーヒットノーランを達成するなど、1試合での快投も目を見張るが、いずれの数字も通年でのものだ。データ分析や映像解析の進化など“対策法”が多岐にわたる中、3年連続で他たを圧倒する成績を残し続けたのは、通年で好投する“安定感”という側面と切り離せない。今季の成績に限って投球をひも解いていく中で、月別成績を見れば色濃く表れる。
今季、積み重ねた勝利数は16。月別で見れば4月から2、2、3、2、3、4勝とコンスタントに白星を積み上げているが、開幕直後の4、5月は2勝ずつとスロースタート。今年は3月のWBCに参戦して・・・
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