先発も中継ぎも力のある顔ぶれがそろう。そして抑えには無敵マルティネスが仁王立ち。投手陣の層の厚さはチーム過去最高と言えるだろう。打線の援護は関係ない。抑えて勝つのだ。 春季キャンプ2日目、一軍の北谷のブルペンで投球練習をする柳裕也の姿があった。ルーキー以来、過去7年は初日に入っていた。それが違った。「初日はどうしても力む。それで投げるとバランスもおかしくなるし、故障にもつながる」。プロ8年目。周りに合わせる必要はない。調整を任されたという証しでもある。昨季は4勝11敗、防御率2.44。2ケタ敗戦を喫したが、8月13日の
広島戦(バンテリン)では9回まで圧巻の無安打無得点投球。援護点がないまま交代し、“ノーノー未遂”となったが、安定感はチーム随一。昨秋のファンフェスタでは「ドラゴンズは近年低迷していますが、このチームなら何とかこの低迷を乗り越えられると思っています」とあいさつ。先発ローテの柱としてチームを引っ張らなくてはならない。
右は柳なら、左は
小笠原慎之介が引っ張る。昨季は5年ぶり2度目の開幕投手を務め、3年連続規定投球回に到達。ただ後半戦は1勝7敗と苦しんだ。オフはウエート・トレで追い込み、二の腕周りは過去最長の39cmに到達するなど、パワーアップに成功。将来的なメジャー移籍を希望する左腕にとっては、夢をかなえるためにも今季は勝負の一年になる。

小笠原慎之介
一気に突き抜けてほしいのが4年目の
高橋宏斗。150キロ中盤の直球とスプリットのコンビネーションは球界屈指。昨年のWBCの決勝でマイク・トラウトから三振を奪った。昨季は負け数が2ケタに上ったものの・・・
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