自身にとっても念願だった先発挑戦。開幕ローテーションをつかみ、初登板からテンポ良く勝ちを積み上げた。ただ、“本当の戦い”はこれから。向かう敵を上回り、自信へと変えていく。 取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、BBM 昨季とは違う立場で迎えた開幕。新しい意味での試行錯誤の日々は続く
負けを経験して
開幕先発ローテーションに入り、プロ初先発となった4月4日のロッテ戦(PayPayドーム)で6回1失点で勝利投手に。大津亮介の“先発人生”のスタートは「順調っちゃ順調過ぎます」。ただ、プロの世界はそんなに甘くはないことも分かっている。先発投手として“一人前”になるため、右腕は常に全力で勝負する。 ──チーム事情などもあって、開幕直前に先発ローテーションの最後の1枠をつかみました。
大津 すべてはそこから始まったシーズン、と言っても過言ではありません。回ってきたチャンスに、1試合1試合、妥協することなく、しっかりと応えていく。目の前の1試合を全力で、今のところは投げられているかなと思います。
──最後の1枠を巡っては熾烈な争いが。ライバル投手もいる中で、自分の気持ちというところは切らさずにできましたか。
大津 (先発ローテーションを)6人では回さない、8人ぐらいで回すという話を聞いてはいたので。早い段階でチャンスは回ってくると信じて準備をしておこうと思った中で、開幕先発ローテーション入りが決まりました。決まってからも、気持ちの面で大きな変化はなく。ほかにもいいピッチャーがたくさんいるので、ヘマしないようにしっかりやろうと。
──5月19日現在、5試合に登板して3勝をマーク。一方で、5月3日の
西武戦(ベルーナ)では相手先発・
武内夏暉投手との投げ合いの末、6回1失点で自身初黒星も喫しています。
大津 あの試合は、連続して出したフォアボールが失点に絡んで……。課題が浮き彫りになりました。そういうところも含めて、ここまでは収穫が多いです。
──オフシーズンから先発としての準備を進めてきましたが、実際にシーズンが始まって投げ進めていく中では何か変化を感じる部分などはありますか。
大津 やっぱりシーズンが始まってしまうと数字が大事になりますし、僕の場合だったら印象も。チームの皆さんからの印象というのが今後につながると思うので、まずは大崩れしないように。まとまったピッチングをしようと思いながら、全力ですね。常に全力。
──今は長いシーズンを意識するよりも、目の前の試合に集中していこうと。
大津 そうですね。優先順位としては、まずは目の前の1試合。次に1年間を戦う。もちろん、ケガをしないように1年間、コンディションを維持できるように、という前提の話でやってはいます。
──先ほど話に出た「数字」に関しては、何を一番気にしているのでしょうか。
大津 勝ち(数)と防御率。あとは・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン