“大谷効果”で野球界の注目を浴びることとなった「チャンドラー社製」のバット。しかし、日本人にとってはまだまだなじみが薄く、知らない人は多いに違いない。そこでチャンドラー社の代理店である株式会社エスアールエス・宇野誠一社長に特徴について聞いた。 取材・構成=志村海 写真=大泉謙也 
昨季の大谷は主に2本使用していた。ちなみに黒一色のバットはツートンと違い木目が見えないため、NPBでは使用不可とのこと
素材 メープル
長さ 左 34.5インチ(約87センチ)
右 34インチ(約86センチ)
重さ 32オンス(約907グラム)
材質の硬さが生みだす“打感”
おそらく一昨年までは誰も知らないメーカーだったと思いますが、昨季から
大谷翔平選手が使用するようになってから知名度が上がりましたね。
アメリカに拠点を置くチャンドラー社が製造しているバットの一番の特徴はほかのバットと比べて材質が「硬い」ことで、その硬さはメジャーでも屈指と言われています。材質はメープルですが、決して加工や塗装などで硬くしているわけではなく、もともとの素材が非常に硬いです。
ほかのバットと比較すると、持つだけでは違いはまったく分かりません。ですが、材質の硬さゆえに「打感」がまったく異なります。日本人の選手は一昔前までは、ほとんどの選手がアオダモを使用していた(現在はメープルが主)こともあってか、バットがしなり、吸い付くような感覚が好きな傾向にあります。しかし、チャンドラー社製のバットにはそういった感覚が一切なく、当たったらボールはかなり圧をかけられた状態で飛んでいきます。実際、日本のプロの選手やアマチュアの選手で興味を持って注文される方がいらっしゃいますが、皆さん打ったあとの感想は軒並み「硬い」とおっしゃいますね。
一方、しなりがないということは芯を外したときの衝撃はものすごく伝わりやすいです。実際、大谷選手の打席を見てみると、よく・・・
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