勝率1位でリーグ優勝を果たしたのはオリオンズ時代の1970年が最後。それでも、ファンはなぜマリーンズに惹きつけられるのか。過去に『千葉ロッテマリーンズあるある』を出版した著者がつづる超偏愛コラム――。 文=鈴木長月 写真=兼村竜介 
本拠地・ZOZOマリンで力強い声援を送るマリーンズファン
このコラムを書くにあたって、ちょうど10年前にうっかり世に出してしまった拙著『千葉ロッテマリーンズあるある』をペラペラとめくってみたら、ここ最近のロッテにもぴったし当てはまる“あるある”ばかりで、自分でもちょっと驚いた。
なにしろ、巻頭の見開きで
『観客にヒヤ汗をかかせる“劇場”っぷりこそがロッテ守護神の真骨頂』と称えた(!?)
益田直也は、今季もまだまだ超劇場型クローザーとして健在だし、
『大事なときに発症する“一発病”は歴代エースの持病だと思うことにしている』と心に言い聞かせてきた伝統の“持病”も、我らが
小島和哉にしっかりと継承済み。
当時は
大松尚逸、
井上晴哉らを念頭にしていた
『思い続けて幾星霜。いまだに諦めきれない和製大砲、再誕の夢』は、対象こそ
安田尚憲や
山口航輝に変わったけど、いまもやっぱりあきらめられないままだし、
他球団からの“お下がり”ばかりなことを憂いた
『たまには胸を張って“助っ人”と呼べる外国人選手に来てほしい』にしたって、間に
マーティンあたりが挟まるとしても、
ソトや
ポランコ、
メルセデスに頼りっきりな現状と、さほど大きくは変わらない。
人気と実力の両面でけっこう“同志”だと思っていた
オリックスさんが、この10年でリーグ3連覇を果たすまでの常勝軍団へと変貌したというのに、ロッテは相も変わらず、
『シーズン終盤にさえCS争いができていたら、何となく行けそうな気がする』の域から抜け出せずにいるのだからもう、何をか言わんや。ついつい遠い目をしたくもなってくる。
ただ、「ロッテのどこが好きか」と聞かれたら、散々ぱら頭を悩ませた挙げ句に、「何だかんだで相も変わらずなところ」と答えてしまいそうな自分も間違いなくいるから、われながらなんと始末が悪いことだろう・・・
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