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2024ドラフト特集 アジア舞台で戦った侍戦士

報徳学園高・今朝丸裕喜(投手) 『160キロ&200勝』を見据える151キロ右腕「プロの世界で長く活躍したい」

 

高校野球には続きがあった。全国12万7031人から選出された18人は、アジア王座を目指して台湾で戦った。結果は銀メダル。国際試合で得た経験は計り知れない。まずは「世代ナンバーワン」の2024年夏を追った。
取材・文=沢井史

高校日本代表では力強い投球を披露。銀メダルだったU-18アジア選手権は今後の野球人生に生きる有意義な時間だった[写真=牛島寿人]


甲子園初戦敗退の敗因


 今夏の兵庫大会では5試合に登板。26回2/3を投げ4失点、24奪三振。与四死球はわずか3個で防御率は1.01。明石商高との決勝では圧巻の完封劇である。「世代ナンバーワン」の呼び声どおりの活躍で自身3回目の甲子園に乗り込んだが、初めての夏の大舞台は甘くはなかった。

 大社高(島根)との1回戦。初回から一番・藤原佑に右前打を許すも、二塁を狙った藤原佑を右翼手の安井康起が矢のような送球を見せ二塁で刺したが、その後の不運な当たりなどで2点を奪われた。舞子高との県大会初戦(2回戦)で4失点して以来の失点だった。2回以降は自身のペースを取り戻すも、7回に再び大社高打線に攻略され3点目を失い、同級生として切磋琢磨してきた右腕・間木歩にマウンドを譲った。

「(大社戦の初回は)舞子戦のような感じでした。調子は悪くなかったんですけれど、初回からいきなり打たれて……。チームが勝つピッチングができなかったのが悔しかったです」

 立ち上がりはもともとあまり良くないほうだったとはいえ、相手の機動力からリズムを崩された。いったん持ち直したペースを最後まで維持できず、悔いの残る一戦となった(1対3)。敗退後、あらためて甲子園の映像を見返すと、これまで気づいていなかった部分が見えたという。

「ボールが高かったですし、フォームもまったくでした。だからスピードも全然、出ていなかった(甲子園では最速は146キロ)と思いました」

 実は兵庫大会後・・・

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