2024年のドラフトは大学生が軸である。その中でも「将来性」のある高校生が、NPBスカウトから1位候補の評価を受けている。ドラフト対象選手が待つ「運命の日」が間近に迫っている。 取材・文=岡本朋祐 
投球フォームのポイントは、軸足で立った際の姿勢。今夏の甲子園で8強進出を遂げた要因である[写真=牛島寿人]
全12球団が興味津々
時間を見つけては、自身の動画を見るのが日課だ。試合よりも、練習を好む。3年夏の甲子園後もブルペンに入り、投球フォームを細部までチェック。この春から高校野球も二段モーションが認められ、藤田琉生にとっては追い風になった。「体重移動がしやすいんです。速いボールを投げられるようになった」。好不調を示す一つのバロメーターがあるという。
「日に日に違います。そこを、見逃してはいけません。(セットポジションから)右足を上げたとき、真っすぐ立てているか。いろいろとポイントがありますが、軸足を確認するのが一番分かりやすい」
研究熱心である。高校3年間、投球の基本であるストレートを伸ばしていくため、変化球は極力、使わなかった。持ち球は、ナックルカーブとチェンジアップ。198cmの長身が生む異次元の角度が最大の武器としてあり、配球としては事足りたのだ。
「高校野球では(変化球は)いらないと思いました。あくまでも自分の理想は、ストレートを生かしていく投球スタイル。変化球はゾーン付近に投げていればいいという感覚でした。今後、上のステージに行った際は、レベルも上がりますし、新たな球種を教えてもらう機会があればと思います」
10月24日は藤田にとって「運命の日」ではあるものの、あくまでも一流選手への通過点に過ぎない。9月26日にプロ志望届を提出して以降・・・
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