ピンチの火を消せば優勝さながらの“絶叫”で、“古田島優勝”なるフレーズも浸透させた新人右腕が、50試合に救援登板して防御率0.79の圧巻の成績を残した。パ・リーグの新人初となる50試合登板以上で防御率0点台を呼んだのは、爆発させた感情と対照的な冷静な考え。それは数字にもハッキリと表れていた。 
感情をむき出しにするスタイルも、頭は常に冷静だった
多くはない“完全救援”
重ねた登板数は50。大台到達は信頼の積み重ねだ。ましてやプロでの実績のない新人右腕にとって、最初から働き場を得ていたわけではないのは、登板機会が証明していること。開幕一軍をつかむも、初登板はチーム8試合目となる4月6日の
ロッテ戦(京セラドーム)で、シチュエーションは大量8点リードの9回だった。自身5試合目となる4月20日の
ソフトバンク戦(PayPayドーム)まで競った展開での登板はなく、いずれの試合も無失点で封じたものの、内容に目を向ければ一人の走者も許さぬ“完全救援”はなし。安打を浴びるか四死球を与えるなど、塁をにぎわせての無失点でもあった。
ただ、それこそが右腕の真骨頂。“競った展開での初登板”となり、初ホールドをマークした4月20日の試合が象徴する。3対3の同点の11回裏に登板して・・・
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