「この選手の番号は昔、あの選手が着けていたんだ」――。本来は単なる数字に過ぎない背番号というものに、なぜ野球ファンは「物語」を感じるのだろう。大相撲や落語のように師匠へと弟子入りし、名前の継承があるわけではない球界において、唯一それに近い「伝承」の役割を果たすのが背番号だからなのかもしれない。そして永久欠番は、大相撲や落語における「止め名」(栄誉をたたえ、その名前を継承させないこと)みたいなものだと言える。それほど、背番号には意味が込められている。ここでは現在の12球団から各1人、「新しい背番号でのスタート」に臨んでいる人物をピックアップ。それぞれの新背番号に込められている気持ちを、浮き彫りにしてみよう。 ※「2025年の新背番号」の情報は2月6日時点。育成を除く 
背番号は軽くなったが、二人の思いを背負って戦っていく[写真=井田伸輔]
トレードで移籍してきた2023年、その背番号に違和感を覚えた人も多かっただろう。
中日時代は『51』から『1』へと、チームの顔となるべき選手がつける番号を背負ってきた京田が、『98』を選んだ。ただ、中日ファンであれば、その理由はすぐに分かったはずだ。2021年7月、練習中に倒れ、帰らぬ人となった
木下雄介さんがつけていた背番号だからだ。
京田と木下さんは2017年の同期入団で・・・
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