10月30日、巨人秋季キャンプの初日。ジャイアンツ球場に松井秀喜監督が姿を現した。野球界にとどまらず、日本中に巻き起こった“松井フィーバー”は、「ゴジラ旋風」が巻き起こることへの大きな期待にほかならない。待望の指揮官としての第一歩「10.30」に密着した。 写真=桜井ひとし 
10月30日の午後0時53分、松井監督がジャイアンツ球場に姿を現した
「おかえりなさい」の声
秋の曇り空が、少しだけ明るさを増したときだった。午後0時53分。ジャイアンツ球場の左翼ポール下の入り口から、球団のパーカーとユニフォームのズボンを「オールドスタイル」で履きこなした松井秀喜新監督が姿を現した。超満員のスタンドから起きたどよめきは、すぐさま大歓声に変わった。
「おかえりなさーい!」
ファンの叫び声が響くと、天然芝を歩く松井監督は巨人の帽子を取った手を振って応えた。チーム全員が勢ぞろいして待つ円陣へと歩く。ファンだけではない。選手たちですら、少年のように目を輝かせていた。10月30日、巨人秋季キャンプ初日。松井監督の訓示で、新生・松井ジャイアンツがスタートした。
「皆さんの今後の成長。それはもう、若手、中堅、ベテラン関係ないです。誰もがやはり、今よりもっと良い選手になれる。そのために自分は何をするのか、自分の中にある潜在的なもの、成長できる余白部分、そこをしっかり埋めていく作業をしてください」
チームの指針を示すスピーチでは、練習に対する姿勢についても語られた。「今、何のためにやっているのか。そこを意識しよう。100%でやりましょう。100%でやらないと100%のフィードバックは返ってこない。80%くらいでいいやと思ったら80%しか返ってこない」。かつて
長嶋茂雄監督と「四番1000日計画」として毎日バットを振り込んで大打者に成長した若き日の自身が貫いた美学だったのかもしれない。
言葉は熱を帯びる。松井監督はバックスクリーンの上で風に揺らめくえんじ色の球団旗を指差した。
「あの旗を輝かせてください。過去の栄光で輝いている旗ではかわいそうです。伝統、われわれのプライドをもう1回つくり直して。新たな文化、新たな強い組織をつくっていきましょう。みんなで一緒にユニフォームを着て仕事をすること、一緒に戦えること。私は今すごいワクワクしています」
2002年以来のチーム復帰を果たした国民的スターは・・・
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