投打かみ合う赤ヘル軍団がリーグ首位を堅守! 
▲4月16日の阪神戦(マツダ広島)で待望のプロ初勝利を挙げたドラフト1位ルーキー・大瀬良。お立ち台では「“ぶち”最高です!」と広島弁で喜びを爆発させた
まだまだ赤ヘル軍団の快進撃は止まりそうにない。4月15日から本拠地で2位・阪神を迎え撃った3連戦。開幕から2連勝中だった先発・
野村祐輔で今季初めてカード初戦を落とし(2対8)、チームに重苦しいムードが漂っていたが、それを振り払ったのはドラフト1位ルーキー・
大瀬良大地だった。
翌16日、プロ3試合目となる登板で7回を自責点0。1点をリードした5回二死一、三塁には、自らのバットで追加点生み、待望のプロ初勝利を呼び込んだ(3対1)。「〝ぶち〟(とても)最高です!」。お立ち台で右腕が叫んだ広島弁での一言に触発されたか、翌日の試合からは打線が爆発。
「『貧打、貧打』と言われるから。選手たちも発奮したんじゃないか」(
野村謙二郎監督)。17日の阪神戦は10安打8得点、18日の
DeNA戦(横浜)では5本塁打を含む14安打11得点、19日の同カードでも8安打7得点と、リーグ首位打者(・394、記録は4月20日現在)の四番・
エルドレッド、2試合連続本塁打の
丸佳浩と、開幕から不安視されていた打線が奮起してみせた。
中でも輝いたのは、鯉のプリンス・
堂林翔太だ。「一番・三塁」で起用されたDeNA戦では、初戦に相手先発・三浦から決勝のソロ本塁打、2戦目は1点リードの7回に試合を決める自身初のグランドスラムを放った。昨年までと同様、三振数こそ多いものの、得点圏打率は・500、放った4本塁打は代打、サヨナラ、勝ち越し、満塁と勝負強さが目立つ。
「(当たれば)どの方向にも飛ぶ」という指揮官の言葉に対し、「今年はもう一度フルスイングにこだわろうとやってきた。自分のスイングができていると思います」と、背番号7は充実感をのぞかせる。
大瀬良に続いて18日のDeNA戦では
篠田純平が2年ぶりとなる白星を挙げ、
前田健太(2勝)、
バリントン(2勝)、野村(2勝)、
九里亜蓮(2勝)と12球団トップで開幕先発ローテ入りした6投手全員が勝利を手にした。右ヒジに張りを訴えていたマエケンも、敗れはしたが20日のDeNA戦で復帰。「次はもっとやれる」と復調をアピールした。
開幕から7カードを終え、6カードで勝ち越し。25日からは唯一勝ち越せなかった王者・
巨人との3連戦が控えている。投打かみ合う赤ヘル軍団。目前に迫る「コイの季節」へ向けて弾みをつけたいところだ。

▲4月18日のDeNA戦(横浜)に先発し、2年ぶりの勝利を挙げた篠田。これで開幕先発ローテに入った投手全員が白星を手にした

▲一番から三番に配置転換された丸は4月18、19日のDeNA戦(横浜)で2試合連続アーチ。大勝を呼び込んだ

▲開幕から好調を維持する助っ人・エルドレッド。4月15日からの6連戦では四番に座り、3本塁打7打点と打線をけん引した

▲復活を期す堂林は4月19日のDeNA戦(横浜)で2試合連続本塁打となるプロ初のグランドスラム。今季放った4本塁打は、代打、サヨナラ、勝ち越し、満塁と勝負強さが目立つ
写真=前島進(広島)、大賀章好(横浜)