本日、セ・パ両リーグ同時でいよいよプロ野球が開幕する。大きな期待を込めて見守るファンも多いと思うが、しかし、ここにきて不安材料が報道され始めた選手やチームが出てきた。彼らは大きな不安を持って開幕を迎えるのか、それとも秘策があるのか――彼らの事情をリポートしていく。 写真=BBM、Getty Images 飛車角が戻り打“線”に期待
先発陣はピリッとしないまま…
オープン戦18試合を戦って、最大6連敗を含む6勝11敗1分(勝率.352)、5つの負け越しで11位と、リーグ4連覇、そして日本一奪回にも黄信号が灯っている。
特に打線は深刻な状況に陥っていた。3月17日に神宮球場で行われた
ヤクルトとの練習試合でこそ15安打9得点、さらに翌18日の
DeNAとのオープン戦(横浜)でも11安打(4得点)を放ったが、それ以外のオープン戦チーム打率.212(18試合終了時点)は12球団で11番目、本塁打3は最少。破壊力のない打線を「水鉄砲打線」と自虐的に表現していた
原辰徳監督も、開幕直前を迎えてなおも得点力が上がらないことに「個の力が重要になる」とし、各選手に奮起をうながした。
とはいえ、開幕を間近に控え、明るい話題もいくつかある。まず、
長野久義の戦列復帰だ。昨オフに右ヒザと右ヒジの2カ所を手術し、キャンプはプロ入り後初めて二軍で過ごした。軽めのキャッチボールなどリハビリに多くの時間を割いたが、3月に入り17日にイースタン・リーグで実戦復帰。翌18日には3安打を放ち、計3試合を経て20日の一軍合流を決めた。一軍初戦でも弾丸ライナーの左前打を放っており、「問題なくできました。結果にこだわっていきたい」と全快をうかがわせる。
また、一塁コンバートで打棒復活に懸ける
阿部慎之助だ。右ふくらはぎ痛のために沖縄キャンプから帰京後、一軍本隊とは離れてジャイアンツ球場で調整。その間、
内田順三二軍打撃コーチのアドバイスを元に、フォームを微調整、これが功を奏した。一軍復帰後、4試合で2安打と結果は振るわなかったが、「徐々に良くなっているよ」の原監督の見立てどおり、今季初めて四番に座った3月20日の
日本ハム戦(東京ドーム)で右中間フェンス直撃弾、翌21日の同カードでは、今季1号となるアーチを逆方向、左翼席へ叩き込み、「やっと試合勘がつかめてきた。勝負に対しての読みが、少しずつ出てきている」と頼もしいコメント。

一塁コンバートとなった阿部が調子を上げ、開幕四番に座る。一方で投手陣には不安が残ったまま開幕を迎える
さらに打撃不振で二軍調整中だった
村田修一が・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン