新天地における、その役割の重要性は大きい。今季、FAまたはトレードによって新加入した実績ある男たち。チームに新しい風を吹かせ、“化学変化”を起こすことを期待されるが、現状、効果は表れているのか。巨人、阪神、楽天のインサイドリポートをお届けする 写真=神山陽平 チームにもたらした戦力以上の効果
明らかに、例年とは違う風が吹いている。岸孝之、細川亨という経験値の高いバッテリーの加入は、若い選手の多い楽天の大きな刺激を与えている。シーズン開幕を迎えるとき、楽天はどんなチームに生まれ変わっているのか。 
岸孝之[投手] 完成度の高いピッチングは、若手にとってこの上ない見本となる
キャンプ初日から、ぜいたくな景色だった。久米島野球場のブルペンに、エース
則本昂大とFAで加入した岸孝之が同時に入る。クリムゾンレッドのユニフォームに身を包み、捕手を立たせたまま47球を投げた岸は「意外と違和感はなかったです。新鮮でした。毎年初日から、傾斜を使ってバランスを確認したい。この1年が大事だと思いますけど、特にこれといって変えることもない。いつもどおりにできれば。それなりに、いい球を投げられました」とマウンドでの印象のまま、飄々と話した。
意識し合うライバル同士が、今季の楽天先発陣を引っ張る。岸が「則本に負けないように、チームで一番になれるように調整して、1年間ローテーションを守りたい」と話せば、則本も「岸さんに『則本に勝つ』と言ってもらっている。僕も岸さんよりいい成績を残して、勝ちたいなと思います。実績のある頼もしい先輩。刺激になることも多いと思います」と応じた。ブルペンを見守った
梨田昌孝監督も「バランスのいいフォームで、安定感がある。先発陣にメドが立った」と手放しで歓迎した。
単純な戦力としても、大きなプラスだ。則本を除けば、現在の楽天投手陣に・・・
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