サードに対するこだわりとともに、背番号への思いも強い。願って止まなかった憧れの人の代名詞、奇しくもそれは、鷹の打者にとっても意味深いものだった。 ソフトバンクの「3」はスラッガーの毛色が濃く映る。それを強く印象付けたのが平成唯一の三冠王・
松中信彦(2000~15年)だ。入団時は「26」を着けたが、1999年に23本塁打を放つと、球団の福岡移転後初のリーグ優勝、日本一への貢献が認められ、背番号が1ケタに変わった。その後、5度の打率3割、30本塁打、100打点突破で2000年代の強いホークスを牽引。首位打者2回、本塁打王2回、打点王3回、MVP2回をはじめ、手にしたタイトルは十指に余る。
松中以前に着けた
吉永幸一郎(98年)、
松永浩美(94~97年)、
佐々木誠(89~93年)も勝負強い打撃を誇るスラッガー。それ以前には定岡3兄弟の長男・
定岡智秋、400フィート打線のトップバッター・
樋口正蔵、100万ドルの内野陣で遊撃を守った
木塚忠助と球史を彩る名プレーヤーも背負った。
その「3」が今季から
松田宣浩の背中に。「日本のサードと言えば長嶋さん(
長嶋茂雄、元
巨人)」。ミスター・プロ野球と呼ばれたレジェンドのプレーを実際に見て育った世代ではないが、その偉大さはプロ野球の世界で11年を過ごして肌で感じるものがある。「皆さんが描く長嶋さん像に・・・
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