巨人・菅野智之 誓うTOKYOでのリベンジ

3試合0勝0敗0S 14.1回 16三振 防御率3.14
早くもその視線は2020年を見据えている。日本のエースとして、3試合に先発登板した
菅野智之は、世界を相手に大きな自信を得て、次のステージへと一歩を踏み出した。
今大会でのハイライトは準決勝・アメリカ戦だろう。試合開始前から降り続く冷たい雨や重圧にも屈することはなかった。6回を投げて許したのは3安打のみ。最速こそ153キロだったが、質を重視したストレートを内角の厳しいコースに投げ込んだことが奏功した。最も得意とするスライダー、この試合のために解禁したフォークも交え、メジャー・リーガーでそろえた強力打線のバットの芯を外して文字どおりに翻ろう。4回に失策の走者を置いてマカッチェンに左前適時打を許したが、自責点はゼロと仕事を果たした。
「僕の野球人生をかけるぐらいの覚悟でマウンドに上がりました。負けてしまったんですけど、役割は果たせたかなと思う。この大一番で自分の力を発揮できたのは、野球人生で間違いなくプラスになりました」
その後、世界一に輝く本気のアメリカ打線をほぼパーフェクトに封じ込めたのだから、その力が世界に通用することを示したことになる。アメリカ代表の名将・リーランド監督が「とても感心した。彼はメジャー級の投手だ」と絶賛したのも、ただのリップサービスではないだろう。
準決勝翌日、帰国の途に就く菅野は「本当は、今日(決勝)も戦いたかったですね」と名残惜しそうに空を見上げたが、すぐさまWBCでの借りを返す舞台を「3年後ですね」と東京オリンピックに設定。「今回はアウェーで戦いましたけど、バリバリのホーム。あの歓声が自分たちに向けられると思うと、今から楽しみです」と気持ちを切り替えた。
20年には31歳と脂の乗り切った時期を迎える。向上心の塊でもある右腕は、「それまでにもう1段階・・・
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