開幕から1カ月を過ぎ、各球団30試合前後を消化。セは大混戦、パは開幕前の予想を大きく覆す結果となっている。今回は序盤戦12球団の現時点を本誌担当記者が採点してみよう。 ※成績は5月7日時点 ●パ・リーグ編 日本ハム・ソフトバンク・ロッテ・西武・楽天・オリックス ●セ・リーグ編 広島・巨人・DeNA・阪神・ヤクルト・中日 
大谷の戦線離脱で指揮官の構想にも大きく狂いが生じた
負の連鎖を止められず
開幕直後に
大谷翔平が左太もも裏の肉離れで戦線離脱……。V2を狙うチームにとって一番恐れていた事態となり、その穴を埋め切れないままの戦いが続いた。
打線も4月は全体的に低調が長引き、四番の
中田翔は不調に加え、右足の付け根を痛めて二軍調整を余儀なくされた。その中で
近藤健介がリーグトップの打率をマークして孤軍奮闘したが、深刻な得点不足は否めなかった。最大の懸念事項が勃発した際に、
岡大海や
中島卓也ら主力も軒並み調子を崩す不運も重なり、ズルズルと連敗を重ねた。
現状打破のために
栗山英樹監督は選手の入れ替えを頻繁に行った。一軍経験の有無を問わず、若手を積極的に登用。ギリギリのやりくりの中で戦力を整えようとしたが、即効性のある打開策には至らなかった。先発も開幕からローテを固定せずに1年を戦い抜く戦力の見極めの時期としていたが、結果的に最大10連敗という想定外の重過ぎる負債を抱える結果となってしまった。
また低迷した成績の中で際だっていた数字が失策数だ。23個のエラーはリーグワースト。勝っていれば印象も薄れるが、負けが込んだ現状ではそれも色濃くクローズアップされてしまう。三塁手の
レアードが4月中に6失策、二塁手の
田中賢介も3失策と精彩を欠いた。当たり前のプレーができなければ流れをつかむことは難しく、スタートダッシュに失敗した要因の1つと言っていい。
負の連鎖で苦しめられた歯がゆい序盤戦となったが、それでも多くの若手が・・・
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