
記録達成の記念ボードを手に、ファンの声援に応える則本。野茂の記録を抜き、前人未到の世界に足を踏み入れた/写真=榎本郁也
6月1日の
巨人戦[Koboパーク宮城]は、
楽天の
則本昂大にとって特別なものとなった。この夜に成し遂げた7試合連続2ケタ奪三振は、1991年に達成した
野茂英雄(近鉄)を抜き、日本プロ野球新記録。試合後、ヒーローは会見場で汗を拭いながら、自らの偉業を振り返った。
「疲れましたね。7回を終えたときにあと(三振)1個(で日本新記録)。意識はありましたが、それよりも(3対2と)1点差。(8回を迎えたときは)ヒットを打たれないように、先頭打者を出さないようにと思っていました。坂本(
坂本勇人)さんを三振に取った後、ファンの皆さんの声援がすごくて、その後の2つ(の三振も)取れる力がわいてきました」
前回と今回の登板に限り、監督、コーチからは「行けるところまで行かせてやる」と言われていたという。だからこそ、「ヘタなピッチングはできない」と気合が入った。初三振は2回、二死満塁の場面で
小林誠司から奪う。3回は3者連続三振。だが、いよいよ波に乗るかと思われた矢先の4回、
村田修一に先制の2ランを許してしまう。この回までに要した球数は「83」。「球数を減らさないと」と、捕手の
嶋基宏はストライクゾーンで積極的に勝負するようにリードした。すると、5回から8回までの4イニングは46球と激減。三振を奪うペースも一気に上がっていった。
「球数が多い中で、ブルペンの人たちも準備していたと思います。また、野手の人たちにも・・・
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