
7月7日のヤクルト戦[神宮]、9回表逆転の代打3ランを放った新井が右手を高々と突き上げる/写真=内田孝治
早くもセ界に決着?
7月7日、七夕の神宮球場。3対8と劣勢の9回表を前に、
広島・
新井貴浩は、「ベンチの誰もあきらめていなかった」と振り返る。
首位争いの正念場ではない。2位の
阪神とも大差がある。5点差で最終回となれば、「今日はもう無理」という雰囲気になっても仕方あるまい。
だが、新井の言葉どおり、広島はマウンドに立ったツバメの新クローザー、
小川泰弘にすさまじい勢いで襲い掛かった。
バティスタ、
菊池涼介がソロ本塁打、
松山竜平が1点適時打で2点差。その後、二死一、三塁で打席に入ったのが、代打・新井だ。昨年のMVPながら、新四番に
鈴木誠也が定着したこともあって控えが増えた。決して代打成功率が高いわけではないが、そのとき明らかに神宮の空気が変わる。地鳴りのような歓声が沸き、菊池は試合後、「新井さんが出たときの歓声を聞きましたか? みんな信じていたんですよ」と、自身も一ファンであるかのように目を輝かせた。40歳のベテランが、若いチームの中で、どのような存在なのかが分かる。
「回ってくる予感はしていた・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン