
写真=早浪章弘
やはり本来の姿とはほど遠かった。それは大谷本人が一番理解していた。7月12日の
オリックス戦。京セラドームでの今シーズン初めての一軍マウンドは2回途中2安打4失点……。打者8人に対し、押し出しを含め3四球。全29球中17球がボールと投手の基本である制球力は到底一軍レベルと言えるものではなかった。
「直球がひっかかっているのが気になりますね。これを改善するには全体的なバランスが必要。通常ならキャンプからやってくるものだけど、今季はまったく投げていなかったので普通かなと……」。昨年痛めた右足首に加え、シーズン序盤での左太もも裏の肉離れでの調整不足。最速158キロの剛球は健在でも制御できなければ試合にはならない。
もちろん当初から30球限定で「調整」の意味合いが強かった。鋭いフォークで2三振など何球かは「さすが」と思わせる球もあったが、思うように投げられたのは数えられるほど。前半戦最終戦を復帰登板に充てた
栗山英樹監督は「まだオープン戦の初戦くらいの・・・
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