ついにこの日がやってきた。2007年から始まったセ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)で、昨年までの10シーズンで唯一、初年度から連続出場を果たしていた巨人は10月1日の阪神戦[東京ドーム]に敗れ、3位・DeNAが勝利したため、シーズン4位が確定。昨年までの10年で3連覇2度を含む6度のリーグ優勝、2度の日本一を誇った常勝軍団が、2006年(4位)以来のBクラスへ転落するとともに、初めてCS出場を逃した。なぜ巨人は苦しいシーズンを送ったのか。 解説=緒方耕一[元巨人/現野球解説者] 
初めてCS進出を逃し、厳しい表情を見せる高橋由伸監督
先発3本柱はあっぱれも、層が厚いと言われながら……
10月1日の4位確定時点での498失点、チーム防御率3.30はともにセ最少、最良の好成績です。特に先発陣では
菅野智之、M.
マイコラス、
田口麗斗の3人がそろって2ケタ勝利をクリアし、順番に12、6、9と合わせて27の貯金を作りました。これは素晴らしい成績だと思います。エースの菅野は最優秀防御率、最多勝利の2冠をほぼ手中に収めていて、マイコラスも最多奪三振がほぼ確実。田口を含め彼ら3人には文句のつけようがありません。

キャリアハイの17勝で主要投手タイトル2冠[勝利、防御率]をほぼ手中に収めている菅野智之
問題は先発4~6番手。終盤戦で
畠世周(13戦で6勝)が出てきて4枚がそろい、最後までCS出場権をかけて粘り強い戦いを見せましたが、13連敗があった前半戦では固定できず、これが・・・
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