プロ野球の第二の人生に迫る不定期連載「球人力」。引退後も野球に携わりたいと思う選手たちは多い。今回は、スポーツ用品メーカーに勤務し、バッティングセンターも併設されている野球用品専門店の店長として奮闘している齊藤悠葵を紹介する。子どもたちに野球を好きになってほしいと願い、アマ選手たちをサポートしていきたいと日々奮闘中だ。 取材・文=椎屋博幸、写真=BBM 戦力外後に即決、12月には販売員に
プロ野球界から離れて約3年が過ぎ、その顔はすっかりやわらかく、野球少年やアマチュア選手たちを迎える店長の顔になっていた。バッティングセンターや人工芝フィールドなどを完備するアンダーアーマー(株式会社ドーム)の野球専門店「BASEBALL HOUSE 川崎久地店」でスタッフを統率し、野球の面白さをお客さんに伝えながら、売り上げとにらめっこを繰り返す毎日だ。 2013年は一軍登板もなく、オフに戦力外になるだろうと、覚悟を決めていた。齊藤本人も限界を感じ始めていたが、オーナーや球団幹部からもう1年チャンスをもらい2014年シーズンは一軍昇格を目指した。しかし、やはり上がることはできなかった。
「1年前からダメだった。コーチなどに気を使わさせている自分がいました。迷惑をかけている選手だな、と思いながら……でも、この1年間で本気でやめる覚悟が出来上がりました」
10月1日、戦力外を通告された翌日、ある先輩を通じ、アンダーアーマーで働いている
喜田剛氏(元
広島ほか)が声を掛けてくれ・・・
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