
写真=高原由佳
怪物スラッガーがその才能の片鱗を見せている。6月14日のイースタン・リーグ
楽天戦(鎌ケ谷)。
日本ハムの
清宮幸太郎が成長の一途を示す圧巻の一発を放った。8回、相手の
寺岡寛治から7球粘った末に放った弾道は右中間の防球ネット上部に突き刺さった。高性能弾道測定器「トラックマン」は打球速度175キロを表示。エンゼルス・
大谷翔平にも匹敵するスピードに「会心だった」と珍しく自画自賛した。この日はプロ入り後、初めて逆方向の左翼への本塁打を含む1試合2発と、存在感は一層際立った。
魅力の打撃が、プロ仕様へと変貌しつつある。17日現在でイースタンの本塁打トップの13本塁打をマーク。5月29日に二軍降格後、3戦連発など9本塁打をたたき出してきた。降格後は徹底的に直球への対応力を課題として一軍で感じた限られた打席数の重みから、より確実性ある打撃に磨きをかけている。試合前練習のフリー打撃ではファウルをしないように試合を想定した当たりを狙うようにもなった。高校通算111本塁打の早実時代の映像を見たときには「スイングスピードがすごく速くなったと思います」と成長を実感している。

直近の試合となった6月17日のロッテ戦[鎌ケ谷]で左翼からのレーザービームも披露。ファーストだけでなく外野での適応力も見せつつある
待ち遠しさとは裏腹に再昇格の時期は慎重に見定められている。現在は左翼の守備も特訓中。早実の公式戦では2年春の都大会で中堅で出場も、本職は内野手。球団は高い素質を伸ばすために鍛練を積ませている。一軍の外野陣は
西川遥輝、
大田泰示、
近藤健介らがひしめく激戦区。現状、主力にアクシデントなどがない限り、清宮には守備でもう一、二段階のレベルアップが再昇格への条件の1つになる。
栗山英樹監督はかねてから「打撃がすごいのはもう分かっている」と新たな姿に期待。まだ見ぬ魅力を開花させた先に、焦がれた舞台が待っている。