打って、守って、そしてガムシャラに走って、常勝軍団を支えてきた。「闘志たぎらせ戦う」姿とともに、キラキラ輝く笑顔がトレードマーク。本多雄一のプロ野球人生は地元・福岡で始まり、13年の月日を経て福岡で幕を閉じた。 
10月6日の本拠地最終戦で引退試合、セレモニーが行われ、仲間から胴上げされた本多は満面の笑み
盗塁王を襲ったアクシデント
全力で駆け抜けた13年間だった。塁に出れば、ホークスファンは皆、その快速に期待を込めた。「走れ、走れ、本多」。声援に背中を押され、スタートを切り、次の塁を陥れる。2010年は59個、11年は60個で2年連続の盗塁王に輝いた。
「あらためて数字を見たら、自分でも良く走ってきたなと思います」
本多雄一。地元・福岡出身の希代のスピードスターが、刻んだ足跡を振り返った。
05年秋の大学・社会人ドラフト5巡目で
ソフトバンクに入団した。福岡県大野城市で生まれ、高校は名門の鹿児島実高に進学。社会人の三菱重工名古屋で腕を磨き、故郷の球団に帰ってきた。ルーキーイヤーの06年は37試合の出場で一軍への足がかりを築き、07年には初の開幕スタメンをつかみ取った。同年は
片岡易之(当時
西武)に次ぐリーグ2位の34盗塁をマーク。本多の足はソフトバンクの大きな武器となっていった。
「(通算)342盗塁のほとんどが印象に残っているけど・・・
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