弱い時代の阪神に戻ってしまうのか……。10月11日、「金本監督辞任」の報。衝撃が走った。だが「辞任という体(てい)の解任」という裏側を関西メディアが次々に暴露する。まさに暗黒時代に起きていた“お家騒動”と同じ構図の辞任劇だったのだ。「超変革」の旗印は、志半ばで終わりを告げた。そして、10月15日、矢野燿大新監督が誕生した。 写真=BBM 
10月10日のDeNA戦後、本拠地最終戦のあいさつを行った金本監督。その後にまさかの展開が待っていた
驚きの表情で球団社長室へ
阪神に急転直下の激震が走った。2018年10月11日は球団の負の歴史に刻まれた。
金本知憲監督の電撃辞任会見から数日経って、球団職員は口々に異議を唱える。「あのやり方はない」とあきれる者もいた。指揮官の辞任劇は球団の組織全体を揺るがし、瞬く間に波紋が広がった。
9カ月前だ。新年早々の1月5日。兵庫・西宮市内の球団事務所で年賀式が催された。揚塩健治球団社長は声高らかに「優勝、日本一が目標。その結果だけでなく、納得いく戦い方、納得いく準備をする。そういう1年にしてほしい。フロントも一丸となって戦います」と熱弁を振るっていた。だが、それは掛け声倒れに終わってしまった。今季甲子園最終戦(甲子園)だった10月10日のDeNA戦後、金本監督は驚きの表情を浮かべ、揚塩社長と向き合った。
金本監督が「結果がすべてで最下位ですから」と辞意を伝えれば、揚塩社長は「いや、もう少し頑張ったら。われわれもバックアップするよ」と慰留する……。11日の辞任会見を基にやりとりを再現すれば、こんな感じだ。だが、実情は・・・
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